2026.03.13
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カテゴリ:耳
ある朝突然、片方の耳が聞こえなくなった――。突発性難聴はその名の通り、前触れなく突然発症する難聴です。年間約3〜4万人が発症するとされ、決して珍しい病気ではありません。この病気は「時間との勝負」であり、できるだけ早く治療を始めることが回復のカギを握ります。
突発性難聴の特徴
突発性難聴には以下のような特徴があります。
- 突然、片方の耳が聞こえにくくなる(両耳同時はまれ)
- 耳がつまった感じ、耳鳴りを伴うことが多い
- めまいや吐き気を伴うこともある
- 「朝起きたら聞こえなかった」というパターンが多い
なぜ48時間が勝負なのか
突発性難聴の原因ははっきりわかっていませんが、内耳の血流障害やウイルス感染が関与していると考えられています。内耳の有毛細胞は非常にデリケートで、血流が途絶えた状態が長く続くと、細胞が死んでしまい回復が困難になります。
治療開始が早ければ早いほど回復率が高く、発症から48時間以内に治療を始めた場合の改善率は約70%とされています。一方、2週間以上経過してからの治療では改善率が大幅に下がり、1カ月を過ぎると回復はかなり難しくなります。
治療はどのように行う?
突発性難聴の治療の中心は、ステロイド薬の投与です。炎症を抑え、内耳の機能回復を促します。症状の程度によって、飲み薬で治療する場合と、入院して点滴で治療する場合があります。
そのほか、血流を改善する薬やビタミンB12なども併用されます。治療中は十分な安静をとることも大切です。
「様子を見よう」は禁物!
突発性難聴で最も怖いのは、「そのうち治るだろう」と様子を見てしまうことです。風邪の後の耳のつまりと勘違いしたり、忙しくて病院に行けなかったりして、大切な治療のタイミングを逃してしまうケースが後を絶ちません。
以下のような症状があったら、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください。
- 片方の耳が急に聞こえにくくなった
- 耳が詰まった感じが急に出てきた
- 急に耳鳴りが始まった
休日や夜間の場合は、救急病院の耳鼻咽喉科を受診するか、翌朝一番で受診してください。「たかが耳」と思わず、迷ったら受診する。これが突発性難聴から聴力を守る最善の方法です。
📌 この記事のポイント
- ✓突発性難聴は前触れなく突然発症し、片方の耳が聞こえにくくなる
- ✓発症から48時間以内の治療開始で改善率が約70%に
- ✓「様子を見よう」は禁物。迷ったらすぐに耳鼻咽喉科を受診
- ✓治療の中心はステロイド薬で、安静も重要