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加齢性難聴は何歳から?早めの対策で聞こえを守る

加齢性難聴は何歳から?早めの対策で聞こえを守る

2026.03.05 カテゴリ:耳

「最近、テレビの音量を大きくしないと聞き取れない」「にぎやかな場所だと会話が聞き取りにくい」――こうした変化は、加齢性難聴(老人性難聴)のサインかもしれません。加齢性難聴は誰にでも起こりうる自然な変化ですが、早めに対策をとることで生活の質を大きく守ることができます。

加齢性難聴はいつ頃から始まる?

加齢性難聴は、実は30代後半から少しずつ始まっています。まず高い音(高周波数)から聞こえにくくなりますが、日常会話にはあまり影響しないため、多くの方は50〜60代になって初めて自覚するようになります。

65歳以上の約3人に1人、75歳以上では約2人に1人が日常生活に支障のある難聴を持っているとされています。

加齢性難聴の特徴

  • 両方の耳が同じように聞こえにくくなる
  • 高い音から聞こえにくくなる(体温計の電子音、鳥の鳴き声など)
  • 音は聞こえるが、言葉として聞き取りにくい(特ににぎやかな場所で)
  • ゆっくりと進行するため、本人が気づきにくい

放置すると認知症リスクが上がる

近年の研究では、難聴は認知症の修正可能なリスク因子の中で最も大きな影響を持つことがわかってきました。聞こえにくくなると会話が減り、社会的な交流が少なくなり、脳への刺激が減ることで認知機能の低下につながると考えられています。

つまり、難聴を放置することは脳の健康にとっても良くないのです。適切に対処することが認知症予防にもつながります。

今からできる「聞こえ」を守る対策

1. 定期的に聴力検査を受ける

50歳を過ぎたら、年に1回は耳鼻咽喉科で聴力検査を受けましょう。早期発見が早期対策につながります。

2. 騒音を避ける

大きな音にさらされ続けると、加齢性難聴の進行が早まります。工事現場やライブ会場など騒音の大きい場所では、耳栓を使いましょう。

3. 生活習慣を整える

糖尿病や高血圧、動脈硬化などの生活習慣病は、内耳の血流を悪化させ、難聴を進行させる要因になります。バランスの良い食事、適度な運動、禁煙を心がけましょう。

4. 補聴器を早めに検討する

「まだ大丈夫」と我慢せず、不便を感じたら補聴器を検討しましょう。早い段階から使い始めた方が脳が音に慣れやすく、効果的に使いこなせるようになります。

加齢性難聴は完全に防ぐことはできませんが、進行を遅らせたり、補聴器で聞こえを補ったりすることは可能です。聞こえの変化を感じたら、まずは耳鼻咽喉科に相談してください。いつまでも会話を楽しめる毎日のために、今日からできることを始めましょう。

📌 この記事のポイント

  • 加齢性難聴は30代後半から始まり、50〜60代で自覚しやすくなる
  • 難聴の放置は認知症リスクを高める大きな要因
  • 生活習慣病の予防・管理が難聴の進行抑制にもつながる
  • 不便を感じたら早めに補聴器を検討し、耳鼻咽喉科に相談を
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