2026.03.05|カテゴリ:鼻
「食事の味が薄く感じる」「ガス漏れに気づけなかった」。においがわからなくなる嗅覚障害は、生活の質を大きく低下させるだけでなく、安全面でも危険を伴うことがあります。嗅覚障害の原因と治療の可能性について知っておきましょう。
嗅覚障害の3つのタイプ
嗅覚障害は、原因によって大きく3つのタイプに分けられます。
- ①気導性嗅覚障害:鼻づまりや副鼻腔炎、鼻茸により、においの分子が嗅覚センサー(嗅粘膜)に届かなくなるタイプ。鼻の通りを改善すれば回復が見込めます。
- ②嗅神経性嗅覚障害:風邪のウイルスや感染症によって嗅神経がダメージを受けるタイプ。回復には時間がかかりますが、治療により改善する可能性があります。
- ③中枢性嗅覚障害:頭部外傷や脳の病気によって、脳のにおいを処理する部分が損傷するタイプ。回復が難しいケースもあります。
感染症後の嗅覚障害
風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症の後に嗅覚障害が残ることがあります。これは嗅神経がウイルスによってダメージを受けることが原因です。多くの場合、数週間から数ヶ月で自然回復しますが、長期化するケースもあるため、症状が続く場合は早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
治療法と回復の可能性
嗅覚障害の治療は原因によって異なります。副鼻腔炎が原因の場合は、薬物療法や手術で鼻の通りを改善します。嗅神経性の場合は、ステロイド点鼻薬や漢方薬(当帰芍薬散など)が使用されることがあります。
近年注目されているのが「嗅覚トレーニング」です。レモン、ユーカリ、バラ、クローブなど特定のにおいを毎日意識的に嗅ぐことで、嗅神経の回復を促す方法です。数ヶ月の継続が必要ですが、一定の効果が報告されています。
早期受診が大切な理由
嗅覚障害は発症から時間が経つほど回復が難しくなる傾向があります。においの異常を感じたら、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診しましょう。検査では嗅覚テストやCT検査などを行い、原因に応じた治療を開始します。早期の治療開始が回復への近道です。
📌 この記事のポイント
- ✓嗅覚障害は気導性・嗅神経性・中枢性の3タイプがある
- ✓感染症後の嗅覚障害は多くの場合回復が見込める
- ✓嗅覚トレーニングで嗅神経の回復を促すことができる
- ✓発症早期の受診が回復の可能性を高める