思春期を迎えると、多くの子どもに「声変わり」が訪れます。声がひっくり返ったり、急に低くなったりする時期は本人にとって戸惑うことも多いものです。声変わりの仕組みと、この時期に気をつけたいポイントを解説します。
声変わりの仕組み
声変わりは、思春期に分泌が増える性ホルモンの影響で喉頭(のど仏の部分)が大きくなり、声帯が長く太くなることで起こります。声帯が長くなると振動の周波数が下がるため、声が低くなるのです。
男の子の場合、声帯の長さは約10mmから17〜21mmへと大きく伸び、声は約1オクターブ低くなります。女の子も声変わりはありますが、声帯の伸びが小さく(約10mmから15mm程度)、変化が緩やかなので気づきにくいことが多いです。
声変わりの時期と期間
声変わりは個人差がありますが、一般的に男の子は11〜14歳頃、女の子は10〜13歳頃に始まります。声が安定するまでの期間は3か月〜1年程度で、中には2年近くかかるケースもあります。
声変わり中は声帯が急速に成長しているため、声のコントロールが難しくなります。声がひっくり返る「裏返り」は、成長途中の声帯がうまく振動できないために起こる自然な現象です。
声変わり中に気をつけたいこと
① 無理に声を出さない
声変わり中の声帯は成長の途中で非常にデリケートです。大声を出したり、無理に高い声を出そうとしたりすると、声帯を傷つける原因になります。
② 合唱や歌の練習は控えめに
合唱部に所属しているお子さんは、声変わり中は無理をしないことが大切です。指導者に声変わり中であることを伝え、自分の出しやすい音域で歌うようにしましょう。
③ 声がひっくり返っても気にしすぎない
声変わりは成長の証であり、一時的なものです。からかわれて話すことが嫌になってしまう子どももいますが、周囲の大人が自然なことだと伝えてあげることが大切です。
④ 喉の乾燥に注意
成長中の声帯は通常よりも乾燥に弱いため、こまめな水分補給を心がけましょう。
こんな場合は受診を
声変わりが極端に早い(8〜9歳で始まる)場合や、16歳を過ぎても声変わりが起きない場合は、ホルモンの異常が考えられます。また、声変わり後も声のかすれが続く場合は、声帯結節などの可能性があるため、耳鼻咽喉科で相談しましょう。
📌 この記事のポイント
- ✓声変わりは性ホルモンの影響で声帯が成長する自然な現象
- ✓声変わり中の声帯はデリケートなので無理な発声は禁物
- ✓声のひっくり返りは一時的なもので心配不要
- ✓時期が極端に早い・遅い場合は専門医に相談を